葬儀の知恵袋(コラム)

2021年10月10日(日)

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【一日葬とはなに?】できない事もある?

 「一日葬」という言葉が使われる機会が多くなり、お客様からのご質問も多数いただくようになりました。

 「一日葬」とは、お通夜式を行わない、「葬儀式・告別式・出棺」のみ行い火葬場に向かい火葬するというものです。

お通夜式を省くことで、故人と家族だけの自由な時間が過ごせたり、費用を抑えられるなどのメリットがあります。

 

 

 

●亡くなってから火葬までの時間

一日葬のお話をする前に亡くなってから火葬が可能になる時間を知る必要があります。

「墓地、埋葬等に関する法律」では亡くなってから24時間以内は新型コロナウイルスなど、指定された感染症以外は火葬または埋葬ができないという法律があります。

「病院で亡くなり直接火葬場に向かい火葬をしたい」という方がいたとしても亡くなってから24時間が経過しないと火葬ができません。

 

例えば今日の17時に亡くなったとして、翌日一日葬を行って火葬を行いたい。といっても火葬場の受付が17時以降の火葬に対応していれば可能ではありますが、そうでなければその日の火葬はできないという事になります。

また、全国の火葬場は友引がお休みのところも多く、翌日火葬場がお休みという場合でも「葬儀式➡出棺➡火葬」が不可能になります。

 

火葬場は、民営もありますが、火葬場の受付時間などは、ほとんどはそれぞれの自治体で管理されており、統一ではありませんので確認が必要です。このような情報は地元にある葬儀社が把握しているので、相談するとよいでしょう。

 

 

 

●そもそも一日葬とは?

・一日葬と二日葬の違い

家族が亡くなった場合からの葬儀の日数としては、まず自宅(または、葬儀式場)に「ご安置」しますが一旦こちらの日数は考えないとします。
一般的なお葬式では、初日である「通夜」と翌日行われる「葬儀式」・「出棺」「火葬」が二日間にわたって行われます。これを【二日葬(ふつかそう)】と呼びます。

 

二日間によって行われる一般的な葬儀ですので、もともと「二日葬」と呼ばれていたわけではありません。「一日葬」が出てきたことにより、区別するために「二日葬」と呼ばれることとなりました。

 

・一日葬の内容とは

地域により様々な「一日葬」がありますが、一般的な一日葬は通夜だった日を単純に無くして火葬までの日数を減らす事は少なく、「通夜式」の「式」のみを行わずに翌日の「葬儀式・告別式・出棺」のみ行い火葬場に向かい火葬するというものです。つまり、「通夜式」の日を削るのではなく、「式」を行わないだけなのです。

 

一日葬には通夜式はありませんが、葬儀式など「式」がある事が前提です。「式」とは無宗教で僧侶など宗教家がいないかたちでの「式」もありますが、仏教・神道・キリスト教で行われるように宗教家が入る場合が一般的です。

 

それでは多くの方は、通夜式を行わない日はどのように過ごしているのでしょうか。

例えば、本来バタバタしてしまうお通夜の時間は、故人と家族だけの自由な時間となったり、病院からなかなか出ることができなかった故人を自宅でゆっくり過ごさせる時間に使ったりと様々です。

 

 

 

●一日葬のメリットとデメリット

まだ歴史も浅く新しい葬儀スタイルの一日葬は、メリットもあればデメリットもありますのでご紹介いたします。

 

・一日葬のメリット

家族を中心とした少人数で行う一日葬の最大のメリットは、故人との時間をしっかりとれる事でしょうか。

会葬者が大勢くるお葬式では、喪主はその対応に追われ、忙しく悲しんでいる暇がなかった。とよく聞きます。

これに対して一日葬は、もともと通夜式を行う時間を故人とその家族が一緒に過ごす時間となり、故人との最期の時間をしっかり作る事が出来るのです。また、式の日数が一日で弔問客の対応もほぼないことから精神的・肉体的にも負担は最小限に抑えられるでしょう。

 

葬儀式場などでは、一日葬の場合でも通夜にあたる日には、通夜が無いだけで祭壇など翌日の葬儀のためにすでに準備している場合も多いので、葬儀費用が半額になるという事はありませんが、二日葬より割安になる場合が多いようです。葬儀社によって異なりますので事前に確認するとよいでしょう。

ベルセレモニーのWebページでも一日葬に関してご案内させていただいています。

 

・一日葬のデメリット

一般的な一日葬の葬儀式(告別式)は、火葬する日の午前に行われます。

もし、葬儀に参列する親族に遠方の方が多くいる場合は、葬儀場所までの移動時間が必要です。そのため午前に行われる葬儀式には間に合わないため、その方たちはお通夜がある時と同様に前日から移動しなければなりません。そのため前日までに親族が故人に会いに来る事もあります。「家族水入らずで」という事にはならないかもしれません。

 

一番のデメリットというより懸念点は、一日葬はまだ多くの方に知られておらず一般的ではありません。

「通常二日間行われる葬儀を一日で終わらせるなんて、葬儀を簡素化するものではない!」や

「故人が粗末にされているようでかわいそう」などと周囲の人に理解してもらえない場合がある事です。

このように家族が一日葬で良いと思っても親族や周辺の方が良く思わない場合が多々あるので、注意が必要でしょう。

 

 

●一日葬を選ぶ多くの方は

一日葬で葬儀をされる遺族の多くは、家族葬つまり「家族のみ」または「家族親族のみ」の規模で行われます。

 

二日葬のなかに多くの会葬者が参列する「一般葬」がありますが、通夜式は夜に行われるので、仕事終わりの方でも参列が容易です。一方の一日葬では午前のみ行われるため、一般会葬者の参列者は限定されてしまいます。

このことから一般葬での一日葬は不向きといえるでしょう。

 

 

 

●【重要】一日葬ができない場合もあります

これまで一日葬を行うためにさまざまなハードルがある事を述べましたが、何より一番重要な事は、「寺院の承諾が得られない場合がある」という事です。一部実際の事例をご紹介します。

 

ある僧侶は、「通夜を行う一日目、葬儀式を行う二日目とそれぞれのお経には意味がありこれを一日だけにすることはできない。」と一日葬はできない。という事もあります。

一方、別の僧侶では、枕経(まくらきょう:亡くなって最初にいただくお経。一般的に枕元で行われます。)の際に通夜にあげるべきお経を行う事で、通夜の「式」を行わない場合もあります。

さらに、別のある僧侶は「手を合わせしっかりと供養することが重要です。日数や式は関係ありません。」と言います。

いずれも間違っていないと思いますし理解もできます。それぞれの宗派はもちろん、寺院によって「供養する」方法や考え方は様々あるのでしょうね。。

一日葬を行う事ができる寺院は、宗派では決まってはおりませんし、一日葬を行える寺院が多い地域もあれば、全くできない地域もあります。

 

遺族は「お葬式」を寺院のやり方で行う事を前提にお任せする立場なので、遺族の希望があったとしても寺院が「一日葬はできない」という事であれば行う事は難しいでしょう。

 

 

 

さまざまな一日葬

・直葬(ちょくそう・じきそう)も一日葬に入る?

一日葬に対する明確なルールは決まっておりませんが、火葬のみを行う「直葬」は一日葬には入らないと私は考えます。

一般的な二日葬のお葬式は、一日目の通夜式、二日目の葬儀式が二日にわたってあり、一日葬は二日目の葬儀式のみを行います。単純に二日葬に対して一日葬を区別するための名称と考えられます。

 

 

・出棺を行う日だけが一日葬と決まってはいない?

前述で「通夜が無い=一日葬」とお話ししましたが、葬儀は地域によって大きく異なります。

一日葬は土地によっては、通夜に行われところもあると聞きます。「一日葬はいつやるべき」というルールはありませんからね。

 

 

 

まとめ

・一般的なお葬式では、初日である「通夜式」と翌日行われる「葬儀式」・「出棺」「火葬」が二日間にわたって行われますが、一日葬は、初日の「通夜式」を行わず二日目の「葬儀式」のみで「式」は「一日」のみ行われ、単純にお通夜の日を無くすことはほとんどありません。

 

・一日葬のメリットは、慌ただしい通夜式がなくなる事で、その時間は家族だけの時間を作る事ができるうえ、精神的・肉体的疲労は軽減されます。デメリットとしては、まだ一般的でない一日葬は葬儀の簡略化と捉えられる可能性が高く非難されることがあるので注意が必要です。

 

・家族が一日葬を希望したとしても寺院など宗教家の方が一日葬を断った場合は行う事ができません。

 

 

 

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